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心配性な私が次々と保険を契約し、その後解約しまくった話|結果的に月2万円を節約

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私は、石橋を叩いてヒビが入って怖くて渡れないタイプの人間です。
20代半ばくらいから老後の心配をしていたし、病気になった時の心配もしていました。がん家系でもなければ持病もなく、健康体そのものだったにもかかわらず、です。

先の見えない将来に何が起こるかなんて不安で仕方がない。だから保険は必ず入るべき、と盲信していた時期がありました。
火災保険や自動車保険といった、必ず入る必要がある保険以外で、医療保険や個人年金保険などを複数契約していました。

そんな私がいかにしてポンポン契約してしまったかと、その後保険をスパッと解約した経緯を書き残しておこうと思います。

最大で5つもの保険に入っていた理由

私は社会に出た時から、奨学金と車のローンで400万の借金を抱えていたので、それを返すまでは保険がどうこうなんて気にしていませんでした。

借金返すのがなにより先!という決断を正しく下せた当時の私。これは褒めてあげたいところですね。

そんな私が初めて入った保険は、県民共済でした。
社会人3年目で家を出て、実家に帰る度に母から「保険には入った?何かあってからじゃ遅いのよ」と、何度も県民共済の案内パンフレットを渡されていました。月2,000円で安かったので、他の保険を検討することなく、親に言われるままに契約しました。掛け捨て型の医療生命共済で、毎年10月頃に割戻金が振り込まれます。

 

問題なのはこの後に契約した2〜5番目の保険。
20代後半の数年で5つも保険入っちゃうって我ながら無駄遣いだなぁと思います。

しかも独身で子供もいないし、健康体だし、今思えばですけど、入る意味わからんて感じ。
当時の心理状況を思い起こしてみます。

 

見えない将来が不安すぎた

行く先がどうなるのか不安
当時の私が思っていたこと。ひとつ目は病気の不安です。
20代後半に、からだのちょっとした不調が立て続けに起きたことで不安になったのかもしれません。といっても、本当に些細なことです。

 

人生初の急性胃腸炎になったりとか、突然の歯の激痛で涙が止まらなくなったりとか、冬に肌が乾燥してあちこち痒くなったりとか。

 

それまで入院するような大きな病気や病気も無いし、からだで気になる点が何も無かった中で、ちょっとした不調が増えてきて、漠然と不安になってしまったんだと思います。

 

ふたつ目の不安は、老後のお金。
その当時考えていた老後の生活は、60歳になったら定年退職して、それ以降は働かずに年金と貯金を切り崩しながら生きていくつもりで考えてました。
今の労働が大変で一刻も早く辞めたいと思ってるのに、60歳を迎えてからもさらに働くとか考えられない!何もせずにゆっくりしたいと思ってました。

そういった希望もありながら、同時に気になり出したのが年金のこと。

 

でも待てよ、年金っていつからもらえるの?
65歳?まじか…60歳から5年間はどうやって食い繋ごう。
貯金はいくらあればいいんだろう?
そもそも65歳になった時に年金っていくらもらえるの?

 

そんな疑問を持ちながら、徐々に年金について理解を深めていき、年金だけ生活するのは厳しいという結論に辿り着きました。
そして、貯金しなくては!と奮起して、貯蓄性のある保険にも手を出し始めたのです。

ただのお人好しだった

将来のお金への不安という内的な要因とは別に、その時の状況などの外的な要因もありました。
まず、2番目の医療保険に入った時のこと。

 

以前勤めていた会社が住宅関係の会社だったのですが、保険の代理店契約を結んでおり、火災保険の募集なども行っていました。
代理店としては基本的に、自社が販売する住宅の購入者へ向けて、火災保険契約を行うのが主な業務だったのですが、代理店ノルマとして、年間で数件の医療保険の契約が課せられていたようです。そしてある年の会社のノルマが足りなかったため、私が契約することになりました。

保険の担当者でもないのに、です。

 

この契約から2年後、またノルマ足りないって事で3番目の保険に入りました。
両方医療保険ではありますが、貯蓄性のあるタイプの保険で、使わなかった保険料が60歳の時に戻ってくる、みたいな感じでした。無駄にはならないからまぁいいか、という軽い気持ちで入ったんですよね。

 

4、5番目の保険は転職して入った会社に出入りしてた生保レディに捕まって入っちゃいました。
我ながらいいカモでした。
入社2年目の生保レディが食堂の出入り口とかで必死に声かけして断られている姿を見て、ちょっと不憫に思えてしまって。

話を聞くだけ、というつもりでしたが、2年で結果的に2本も契約してしまいました。

 

将来何かあった時大変だから入ろう。
会社もしくは生保レディが大変そうだし、助けてあげるつもり。
つまり、本当に必要だ!と錯覚してしまったけど、自分を納得させるためだけの、後からとって付けたような理由で契約してしまったように思います。

 

生活に余裕があったとはいえ、この2〜5番目の4つの保険は不要な保険だったと思います。4つのうち3つは貯蓄型の保険でした。
今なら思えますが、貯蓄は保険でするべきではないということ。あと、5つもの保険に入ってから、薄々気づいてたんですよね。「こんなに要らなくない?」って。
なのになんですぐに解約しなかったのでしょうか。

一度入った保険は解約しづらい

自分で決めたことを全うできないダメな自分に思えてくる

保険を契約するのに、納得できる理由がその時はあったわけです。その自らが下した決断を覆すというのはそう簡単なことではありませんでした。
その時の自分が、一生懸命悩んで選んだわけですから、それを否定するのはやはり苦しいです。

一度決めたのに変更するということ自体が、何か”優柔不断で一貫性のない自分”を認めるかのようで苦しい。

 

手続きが面倒に感じて後回しにしてしまう

加入当時はもちろんフルタイムで働いていて、しかも隔週で土曜が半日出勤で休みが少なかったのもあり、保険解約に限らずそういった手続きが億劫でなりませんでした。今じゃ考えられないくらい、お金が絡むことなのにめちゃくちゃ腰が重かったです。

いずれやらなきゃとは思いながらも、その当時の収入で問題なく支払えてしまっていたし、すぐにどうこうしなくてもいいか、と思っていました。

 

ちょうどその頃に、iDeCoとNISAのことを知って、貯金だけでなく、投資をすることの重要さにも気づき始めていました。
そして、毎月の保険料が高すぎることも、保証内容が重複するような無駄な保険に入っているということも、気づいてはいたんです。

なのに、解約しなかった。ただの面倒くさがりに加えて、他の要因もありました。

 

サンクコストの呪縛

今まで払い込んだ保険料が無駄になってしまうのがもったいない、と感じてしまって辞められずにいたのです。

貯蓄性の保険にしたって、途中でやめると解約の返戻金があるとはいえ、払込済みの保険料と差し引くと損をしてしまうわけです。
いつかやめるなら早い方がいいのにね。

 

この、「すでにかかってしまって、取り返せない」という費用のことをサンクコスト(埋没費用)と呼ぶそうです。
サンクコストにこだわりすぎて、解約した方がいいと分かっていながら、なかなか行動に移せずにいました。

今すぐ辞めることが合理的なのに、ずるずると無駄なお金を垂れ流していたわけです。
「いつかやめよう」とは思っていましたが、「もったいない」という気持ちから「いつ」を具体的に決めきれず、後回しにしていたのでした。

一気に解約することを決意できたきっかけ

 

退職を決意、収入ゼロ生活を迎える前に家計の見直しをした

見直しをする人
あんなにもぐずぐずしていたのに、スパッと行動に移せたのは、当時勤めていた会社を辞めることを決意したからでした。
転職先を決めずに退職することになるので、無職の生活を想像して家計の見直しをおこなったことがきっかけでした。

 

結果的に、5つ入っていた保険のうち3つほど解約をして、残した2つのうち1つは内容の見直しをして、保険料が半額以下になるくらいまで内容の見直しをしました。
金額にして毎月26,000円くらいかけていたものを、今は5,000円ほどの支払いにまで減らしました。

 

収入ゼロになるにも関わらず、不必要な保険になんかにお金かけられるか!って思ったんです。毎月の固定費を減らすために他にも色々やりましたが、この不要な保険解約は一番苦痛が少なかったです。保険解約なんて、やる前と後で何も生活は変わりません。

 

外食費を減らすために頑張って自炊するとか、家賃下げて狭い部屋に移り住んで不自由な思いをするとか、そんなのに比べたらダメージは少ないです。むしろダメージゼロ。
家計的にも圧縮できて、やらなきゃと思っていたことが片付いてスッキリ。





保険の本質を見失っていたことに気づいた

加入時の状況を振り返ると、みんなが入るものだから、人に勧められたから、会社のノルマだから、そんなどうでもいいことで保険に入っていたことに気づいたんです。
本当に必要なのかを、ちゃんと考えられていなかったように思います。

 

お金がない時に何かあったら大変だから入る、というのは正しいと思うのですが、とりあえず不安だからなんとなく入っておくというのは、思考停止してるなと思います。そんな「もしも」の時の具体的な費用がわかれば、保険ではなく、貯蓄して備えておけば不安は取り除けるわけですし。

 

貯蓄型の保険にしても、老後のために貯蓄を増やしたいからと加入してましたが、iDeCoやNISAで運用すればいいので要らなくなりました。

今は、「病気しても問題ありません」と言い切れるほどの貯蓄はまだありません。なので必要最小限にして保険加入してますが、いずれ資産が増えれば解約する予定です。

 

日本は公的な医療制度も整っていますし、何かあった場合も自己負担額が少なくなる仕組みはあるので、問題はないと思っています。
その浮いた保険料を貯蓄に回したほうが、私個人的には健全だと判断しました。

 

まとめ

全ての人にとって保険が無駄だとは思いません。
しかし、不要だと思っている保険をいつまでも解約せずに保険料だけ払い続けるのは、本当に無駄です。
貯蓄増やすために保険に入ったのに、保険料の支払いが多くなりすぎて家計が赤字とか、意味不明な状況に陥りました。

 

結局3つの保険を解約した私は、30万円ほどの解約返戻金を手にして、それで高性能PCを購入しました。
今まで払い込んだ保険料と比べたらかなり損をしていたわけですが、無職になった時期に振り込みがあったため、臨時収入的な感覚でなぜか得をした気分になりました。

 

金額的には高い勉強料になりましたが、惨めな思いはせずに済んで、単純脳で良かったとこの時ばかりは思ったのでした。

 

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